恥の多い生涯を送って来ました
春アニメを見終わりました。個人的に面白かったやつを3つおさらいします。ニワカなのであんまり厳しい目で読まないでくださいね。
『月がきれい』
自分の一番好きなアニメはなんですか?って聞かれてもなかなか答えは出るもんじゃありませんが、月がきれいは心のベスト10第一位に限りなく近い、それくらい好きなアニメとなりました。
中学生の恋愛をリアルに描いたとか、そういう安い文句では紹介したくないけど、偏差値の低い僕にはこの作品をその他の言葉でうまくみんなにプレゼンする力が無い。
こんなこと俺もあったなぁとか、そんな経験してみたかったけどできなかったなぁとか、このキャラクターの性格苦手だけど今ならこういうやつの気持ちはわかるなぁとか、でも中学生のときってそういう相手の気持ちってあんまり考えられなかったなぁとか。
自分とはまったく違う人生なのに、キャラクターたちと自分の人生と重ね合わせてしまうような。でも自己投影でもないし、比較でもないんです。
もし自分がこの作品の中に入ることができるなら、キャラクターたちにアドバイスしたいことは山ほどあるんですが、でも言わないほうがいいんです。中学生たちがそのままの姿で経験すべきことばっかりなんです。
スタッフのインタビューにもあったとおり、「ドラマでやれよ!」ってくらい生身の人間らしい作品です。でもドラマじゃダメなんです。実写で動画撮影すれば映るはずのものや伝わるはずのものがアニメだと映らなかったり伝わらなかったり、でもその余白の部分を、自分自身の学生時代の思い出が埋めているような、そんな感じです。わからん。言葉では説明できん。
今ならYouTubeで全話公開されております。7月11日までだそうです。頼む…みんな…。
『正解するカド』
なんとなく他のアニメと比べて、予告を見ても内容がいまいち伝わっていない作品だと思います。僕も油断して最初チェックしていませんでした。
だいぶ「齟齬」がありますが、宇宙外から宇宙外人(異方存在)がデカい箱(カド)に乗って日本に来て、めちゃくちゃ人類の利益になることを教えてくれたり、便利な道具をくれる。主人公は異方存在と人類(主に日本政府)の間に立って、どうやったら人々の混乱を最小限に抑えながら異方存在の要求に応えられるかを考える。みたいな、そんな作品です。
基本的に異方存在がもたらしてくれるモノは人類にとってメリットばっかりなモノ。でもこの世は便利すぎると困る人もいたり、そもそも何者かもわかんない異方存在の言うこと素直に聞いちゃっていいの?っていう感じ。
現実にそんなことが起こったらどうしよう?って考えながら見てしまいました。あんなこといいな、できたらいいな、をできるようになったら、明日からどういう生活になるんだろうとか。
ネット掲示板や感想ブログみたいなものをチラッと覗いてみましたが、「宇宙人が人類に対してなんらかの利益を提供してるのに、何も見返りを求めないわけが無い」という感想が書かれていることが面白かったです。もうその書き込み自体、このアニメの中で使われてもおかしくない言葉ですから、現実世界にもうカドが降り立っているんじゃないかと錯覚してしまいます。
最後のオチは賛否両論ありますが、あれくらいぶっとんだシナリオじゃないと終わらないんじゃないかと思うので、僕は好きです。
『サクラクエスト』
上京した普通の女の子が田舎の町おこしの一環として国王(観光大使)をやることになる。その町が活性化するような観光イベントを考えたり実行したりっていうアニメです。
田舎の町おこしをテーマにしてるだけあって派手さもなく地味ではありますが、変なキャラクターが出てきたりちゃんとアニメアニメしてます。と同時に、田舎あるあるみたいなものが正直に描かれているので、田舎に住む僕らは共感できるストーリーばかりです。
観光協会は町にお客さんを沢山呼びたいけど、商店街の人たちはそれにノリ気じゃない。なんとかイベントを打ち出しても滑ってまた商店街の人たちに呆れられる。どこの田舎も同じだと思います。
自分も仕事に対してはどちらかというと変化を望まない、根っこが貼り付き過ぎてる頭の固い人間ですが、趣味のイベント事となると何か冒険がしたくなります。なので、このアニメに出てくる少し冷たく見えてしまう町の人の気持ちも、観光でもっともっと活性化させたいと願う観光協会の気持ちもわかります。わかってるつもりです。
音楽に限らず、何か地方のイベント行事に携わっている人には見てほしいアニメです。そういう人たちに刺さる描写が沢山。今進行中のストーリーは特に鋭利。次どうなるんだろう…。
サクラクエストはなんと2クールでございます。今からでもまだ間に合う。是非。
そんな感じです。
今期アニメも何個かもう始まってしまいましたね。はよせな。