空前メテオ

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーを見ました。様々ゲームをプレイしてきた人間にとって、あまりにもメジャーすぎるために好きなゲームの代表としては逆に名前が挙がりづらいマリオだけれども、映画を見て、自分めっちゃマリオ好きだったんだなって思い出したので、特に好きなマリオのゲーム2作品と、映画の何が良かったのかをネタバレしながら書こうと思う。

ちなみに映画のシナリオに関してはツッコミどころ満載だから、巷でよく言われる「映画としては評価が低い」っていう部分の細かい指摘は他の人に任せる。批判を受け入れないってわけじゃなく、自分はもうマリオ映画の良かったところをゲームのわかる人と共有したいだけなのだ。

目次にそれぞれ「マリオサンシャインのあらすじ」「マリオサンシャインのネタバレええやんポイント」「マリオオデッセイのあらすじ」「マリオオデッセイのネタバレええやんポイント」「マリオ映画のネタバレええやんポイント」の見出しに飛べるようにしとくので、ネタバレ見たくない人はあらすじだけでも読んでみてほしい。映画はできればゲームをプレイしてから行ってほしいけど、なんとなくマリオを知っていればイケイケドンドンで楽しめる作品です。

 

特に好きなゲームだったサンシャインとオデッセイを語る前に、自分のプレイしたマリオシリーズ(番外も含めて)をまとめておきます。

ゲーマーじゃないのにこれだけのマリオ関係の数。すごいコンテンツ。

 

目次

 

マリオサンシャインのあらすじ

南国の島に旅行に来たマリオ、ピーチ、キノピオ達。島のあちこちに落書きの被害があり、その犯人がマリオにそっくりだったためにマリオは急に捕まり有罪判決を受ける。執行猶予付き。

落書きのせいで島の守り神であるサンシャインがいっぱい逃げちゃったから、落書きを消しながらサンシャインを集めてきてねって裁判官に言われる。マリオはしゃべる水ポンプロボットを背負ってサンシャインを集める冒険に出る。

ついでにピーチが偽物マリオに攫われる。

 

 

 

マリオサンシャインのネタバレええやんポイント

ポンプを使ったアクションがマリオシリーズとしてはめずらしい気もするけど、マリオは毎回新しい要素を入れてるから、普通にいつもの箱庭マリオらしい作品。

ポンプを使って落書きを消す気持ち良さ(逆スプラトゥーン)とか、下に水を噴射して空中に浮いたり、勢いよく水をぶっ放してハイスピードで動くアクションが爽快。走り回るだけで楽しい。

ストーリーを進めていくと偽物マリオの正体がクッパジュニアだと判明します。クッパはジュニアに「お前のお母さんはピーチ姫なんだ。ピーチ姫をマリオから取り戻せ」と騙して、親子揃って島をめちゃくちゃにしてピーチを攫っていました。っていうのが全体の流れ。

ラスボスは宙に浮かぶ温泉に浸かっているクッパ。「かぞくのだんらんをじゃまするぶすいものめが!」と怒るクッパをなんやかんや地上へ叩き落としてクリア。

最後に遠くを見つめて海を漂うクッパクッパジュニアの映像が流れます。ここ。ここがめっっちゃ好きなんですけど。

クッパ「ジュニア、きいてくれ。ピーチは…」

ジュニア「あのひと ぼくのママじゃないって、しってたんだ」
「いつかおおきくなったら…」
「また マリオとたたかいたい!」

って会話がするんです。いやめっちゃ好き。今書いてて泣きそうになってもうた。

シリーズ屈指のご機嫌な舞台を用意しておいて、最後にこんな切ない展開になると思わなくもう、もうね。サンシャイン好きなんですよ。おすすめです。

 

 

 

マリオオデッセイのあらすじ

いつも通りクッパに攫われるピーチ姫。今回は「結婚式を挙げる」という明確な目的があるため、キャラクターの衣装がタキシードだったりウェディングドレスだったりする。

最初にピーチが攫われてしまう戦闘で、マリオはクッパに負けて帽子の国っていう場所までぶっ飛ばされてしまう。そこで出会ったキャッピーっていう帽子のおばけみたいなやつが「ワイの妹も攫われてもうたから一緒にクッパ倒そうや」と持ちかけ、キャッピーが乗り移った帽子を被り、様々な国を渡り歩いてクッパの結婚式を阻止しに向かう。

キャッピー(帽子)は敵キャラとか物に被せるとマリオを乗り移らせる能力があるので、クリボーやキラーやカエルに寄生するマリオを見てちょっと心配になることができるゲーム。

 

 

 

マリオオデッセイのネタバレええやんポイント

各ステージが今までのマリオシリーズのオマージュみたいな作りになっているので、あれ?この背景はあのときの…とか考えながらプレイしてると、マリオ64の時の絵画に飛び込む演出とかが出てきて、それそれ〜やっぱり〜となってしまう。

最後、地球を離れ月で行われそうになったクッパとピーチ姫の結婚式は阻止できたものの、めちゃくちゃやりすぎて崩落する結婚式会場の地下深くまで落ちてしまいます。

地下からの脱出を図るも、目の前にはマリオの力でも破壊できなさそうな大きな岩。残されたのはマリオ、キャッピー、ピーチ姫、気絶状態のクッパ

これよ。この今まで当たり前に使っていた「敵キャラに乗り移る」システムを今回のゲームでマリオに取り入れた意味をすべて理解してしまう瞬間が堪らなくて、まず一旦泣く。

気絶しているクッパに帽子を被せ、マリオとクッパの意識が一体化する時、ファミコン時代からのクッパやピーチ姫の映像がマリオの頭になだれ込んでくる。今までのゲームの歴史と、クッパのピーチ姫を想う気持ちにまた泣く。

そしていよいよピーチ姫を抱えて地下から脱出するために、クッパ(マリオ)を操作するときのこの、なんですかねこの、オタクが大好きな「ライバルキャラが味方になる演出」をさらに突き抜けた展開が感動的で、ずっとマリオのゲームをやっていて良かったと思えたんです。誰が考えたんですかこれ。勘弁してくれ。

ゲームの内容も達成率100%を目指すと死ぬほど難しくなる大ボリューム。おすすめです。

 

 

 

マリオ映画のネタバレええやんポイント

さっきのマリオオデッセイですでに「ずっとマリオのゲームをやっていて良かった」と思っていたのに、さらにこんなことします?ってくらいマリオの歴史をバチバチと見せつけてくる。思い出せる範囲で感動したところを書きますね。

まず映画が始まる前のSwitchのCMですでにグッとくる。子供の頃にゲームに夢中になった時も、コロナ禍でお家時間を充実したものにしたのも、任天堂のゲームがあったからなんだと勝手に解釈してウッ…となる。ありがとう任天堂

吹き替えで見ましたが、危惧していたほど声優さんに違和感がない。なんでもかんでも宮野か…と思っていた自分をビンタしたい。マリオらしい上ずった声を出すのに努力したんだろうなというのがわかる。

音楽は素晴らしいアレンジばっかりなのはもちろん、いちいち効果音が完璧。この動きをした時はこの音だよねっていうのを絶対に裏切らない。

クッパのタキシード姿、パックンの花束、目的がピーチ姫との結婚、ここらへんは特にマリオオデッセイだった。

マリオカートのシーン、始まった時はそういう感じか…と思ったものの、敵が出てきてバナナの皮、緑こうらでハチャメチャやってるド派手な画面で楽しめた。レインボーロードの道が崩れた時は、ショートカットだ!ショートカットしかない!!いけいけいけいけー!!って感じ。

カートの時にマッドマックスみたいな機械でマリオを潰そうとしたノコノコ上位勢みたいなやつ。なんで青色のノコノコがこんなに目立ったキャラ作りしてるんだろう…だったら他に出してほしい敵キャラいるのにーと思っていたら「俺から逃げられると思うなよ!」って言ってトゲゾーに変形した瞬間にやべぇ!!!って見てる側が焦っちゃう演出かっこよかった。たぶん一番興奮した。言っちゃえば全部そうなんだけど原作ゲームを伏線に使うの強すぎる。

マリオとドンキーが海に落ちた時のウツボ。まさかウツボ出すと思わなかった。あれがみんなのトラウマになっていることをしっかりわかったうえで出してるでしょ。いいですよすごく。

結婚もできないしマリオとピーチはイチャイチャするし、むかついてピーチ城を破壊しようとするクッパが放ったのがマグナムキラー。子供脳になって観賞していたので「マリオカートのキラーだ!わー!!」ぐらいにしか考えなかったけど、ピーチ城にマグナムキラーはスマブラでしたね。あんなにスマブラやってるのにあとから知りました。

最後、マリオとルイージがスターを取ってからの戦闘がとても良い。それまでも戦闘の動きにちょいちょいスマブラが混ざっていたけど、ずっとマリオがジャンプして拳を振り下ろす「前空中攻撃」をしていて、これでメテオやってほしいなーと思っていたら本当にやってくれた。

スマブラのマリオは前空中攻撃をうまく当てると敵を真下に突き落とすメテオ攻撃になります。映画も動きが完全にスマブラのメテオでした。対ありでした。

 

 

 

ただただゲームの再現を忠実にしてくれる映画で、ファンサービスの究極系だと思いました。

映画を見たのにマリオゲームの評価が上がるっていうのも不思議な感じがしますが、マリオに限らず、ゲームをプレイすることによって漫画でもアニメでも映画でもない体験を得ることができるのは、何ものにも代え難い尊いことかと思います。

これからも好きなゲームにのめり込める幸せを噛み締め、ひとつひとつの作品を大切に受け取り、スマブラの鍛錬に励む所存です。